内視鏡により様々な臓器の病気が発見できます。内視鏡検査で見つかった病気をご紹介いたします。
咽頭癌
1咽頭癌
喉の奥の声を出す部分の近くにがんが見られます。 ちょうど食道と気管の分かれ目にできたものです。
NBI拡大鏡により異常な毛細血管を認めます。このように病変を80倍程に拡大して観察できるのがNBI拡大内視鏡の強みです。
2中咽頭癌
内視鏡はこのような食道よりも手前のがんに対しても有効です。
拡張した異常な血管が見えます。
食道癌
食道がんの発見・治療にも内視鏡が欠かせません。
1食道がん
大きく盛り上がっている部分を越えて広範にがんが広がっています。
食道カンジダ
カンジダというのはカビの一種で、食道などの粘膜に住み着き炎症をおこす事があります。体の抵抗力が落ちた時などに発症しやすく、高齢者や免疫のおちた方では治療が必要になることがあります。
食道の表面に白く粒状に見られるのがカンジダ菌です
逆流性食道炎
逆流性食道炎は胃から胃液などが逆流する事で起こる食道の炎症です。胸焼けや痛み・胃もたれを感じる人は注意が必要です。
MALTリンパ腫
胃アニサキス症
アニサキスはアジ・イカ・サバ・サーモンなどに寄生している寄生虫で、胃の粘膜にもぐりこむ事で胃の痛みや吐き気、じんま疹などをおこすことがあります。
早期胃がん
1早期胃がん
70歳女性。貧血があり検査を行い、早期胃がんと診断し手術で治療を行いました。
2早期胃がん
内視鏡で切除を行います。青い色素を散布し、さらにNBI拡大観察を使うことでがんの広がりが分かります。
3早期胃がん
胃の壁深くに広がっていないので、内視鏡で治療を行えます。
青い色素を散布し、辺縁に広がる平坦な腫瘍を目立たせます。
表面をNBI拡大内視鏡で観察します。
早期大腸がん
大腸(S状結腸)に14mm大のポリープ
色素(ピオクタニン)散布して観察。内視鏡での切除が困難なガンだと判断。
病理組織検査でもガンの診断となり外科手術で治療。
進行胃がん
1進行胃がん
内視鏡での治療は難しく手術が必要です。
2進行胃がん
食事が喉につかえる症状で胃カメラを行いました。 外科手術が必要になります。
胃潰瘍
検診で異常を指摘され、胃カメラを施行。 まったく症状のない胃潰瘍でした。
胃粘膜下腫瘍
胃体上部に15mm大の胃粘膜下腫瘍(SMT:submucosal tumor)を認めます。
『消化管間質腫瘍(GIST)、平滑筋腫、神経鞘腫などが考えられます。表面からの生検による組織採取では診断が困難なことが多い為、粘膜を切開して露出した腫瘍から組織を採取します。平滑筋腫の診断が得られました。
胃間葉系腫瘍
胃腺腫
胃体下部に7mm大の平坦な腺腫(良性腫瘍)を認めます。
色素(インジゴカルミン)散布すると病変がはっきりと認識されます。
NBI拡大観察
生検で組織採取し、病理検査で診断します。
大腸ポリープ(腺腫)
1大腸ポリープ
検診の際に便潜血検査が陽性になり受診した方です。 内視鏡切除で治療を行います。
2大腸ポリープ
色素を散布したのちに大腸のポリープの表面を観察しました。血管の状態から良性の腺腫と診断できます。
3大腸ポリープ
NBI拡大観察
NBI拡大観察
4大腸ポリープ
一部に赤みがみられ、異型が強い変化を認めます。
やや異形が強い変化がみられます。
6大腸ポリープ
ポリープはがんに成長する可能性があり、内視鏡で切除を行います。
虚血性大腸炎
進行大腸ガン
1進行大腸ガン
手術で切除を行い、まわりのリンパ節への転移がみられました。
2進行大腸ガン
血液で貧血を指摘され、大腸カメラで検査を行いました。手術が必要です。
腫瘍自体が大きく進行しており、手術が必要です。
十二指腸ブルンネル腺過形成
以前から食後の嘔吐があり受診。十二指腸に50mm大の巨大な粘膜下腫瘍(SMT:submucosal tumor)を認めます。
腫瘍は十二指腸から胃内へ脱出し、胃の出口(幽門輪)にはまりこみ食物の通過障害を起こしています。腫瘍の切開生検を行い、ブルンネル腺過形成と診断。腫瘍を外科的に切除したところ症状の改善が得られました。